こんにちは😀
今年11月に「子ども虐待防止策イベントin 東京 2022」を開催するボランティアチーム「パワチル東京」のれいこです。
今回は、親権制度の問題点について書いてみたいと思います。
民法818条には、「成年に達しない子は、父母の親権に服する。」と書かれています。
簡単に言ってしまうと、18歳未満の子どもは親の奴隷だということです。
では、親権の具体的な中身にはどんなものがあるでしょうか?
民法820条~824条には次のような定めがあります。
一つずつ見ていきましょう。
民法820条「親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。」(監護教育の権利と義務)
820条の問題点は、2つ挙げられます。
1つ目は「子の利益のために」とありますが、誰が「子の利益」を判断するのでしょう。結局、親の価値観で決められてしまうのです。
2つ目は、父母2人だけに監護・教育の義務を負わせている点です。
民法821条「子は、親権を行う者が指定した場所に、その居所を定めなければならない。」(居所指定権)
要するに、子の居場所は親が決めるということです。
憲法22条に定められた転居・居住の自由は未成年者には事実上認められないことになります。
親の許可なく家出をすれば、虞犯少年として補導されることになります。
また、虐待から逃れるために家出をした子どもを保護した大人が、誘拐罪に問われることもあるのです。
民法822条「親権を行う者は、第八百二十条の規定による監護及び教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる。」(懲戒権)
懲戒権については、後日、そらさんが詳しく説明してくれます。
民法823条「子は、親権を行う者の許可を得なければ、職業を営むことができない。」(職業許可権)
つまり、未成年の子どもは親の許可なしに仕事に就くことができません。
ここでも憲法22条の職業選択の自由が制限されています。
民法824条「親権を行う者は、子の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為についてその子を代表する。」(財産管理権・代表権)
824条では、子どもの財産は親が管理することになっているので、お年玉やお小遣い、バイト代など親に取り上げられてしまっても子どもにはどうすることもできません。
また、スマホを買うなどの売買契約では、親に代表権があるので、親の同意なしに買うことはできなくなっています。
今回は、親権制度が、どれだけ子どもの権利や自由を制限しているかについて書いてみました。